英国の政権交代に伴い新たに発足した予算責任局(OBR)が経済財政見通しを発表した。英国でも財政赤字が厳しい状況が続くが、来年2011年度からその改善が顕著に現れてくると言う予想になっている。先行きの見通しはどれだけ良くなるか、その時点になって結果を見てみないと良くわからないが、欧州財政危機が続く中でこのような理想どおりの改善が続くかどうか、注意してみておく必要が在るだろう。
Economic and fiscal outlook - November 2010
The OBR published the Economic and fiscal outlook on 29 November 2010
http://budgetresponsibility.independent.gov.uk/econ-fiscal-outlook.html
英国財政赤字対GDP比
(%) 09年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度
財政収支 -7.6 -7.2 -5.6 -3.9 -2.1 -0.6 0.3
公的部門純借入額 11.1 10.0 7.6 5.6 3.5 1.9 1.0
公的部門純債務 53.5 60.8 66.3 69.1 69.7 68.8 67.2
09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年
GDP成長率 -5.0 1.8 2.1 2.6 2.9 2.8 2.7
失業率 7.6 7.9 8.0 7.7 7.2 6.7 6.1
GDPギャップ -4.2 -3.3 -3.4 -3.0 -2.3 -1.6 -0.9
【ブルームバーグ】
英国:成長予想を下方修正、11年2.1%に-財政赤字1170億ポンド
2010/11/29 23:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=aIbij5AjaRk4
11月29日(ブルームバーグ):英予算責任局(OBR)は同国経済について、中期的に「緩慢」な回復となり、向こう2年間の成長は従来予想よりもゆっくりしたものになるとの見通しを示した。
OBRは、2011年の英経済成長率見通しを2.1%と、従来の2.3%から引き下げた。また12年についても2.6%と、従来予想の2.8%から下方修正した。
財政赤字は11-12会計年度で1170億ポンド(約15兆3400億円)との見通しを示した。従来予想は1160億ポンドだった。