2010年5月23日日曜日

(5月21日-2)ギリシャ1-4月期財政収支

ギリシャ財務省が1-4月期の財政収支を発表した。ギリシャは過大な財政赤字を抱えており、財政収支の改善を強く迫られている。財政状況が度の程度改善しているかは、欧州財政危機に対する市場の不安を払拭するための重要事項だ。

Athens, 21 May 2010
Εxecution of the Budget - January - April 2010 (Final)
http://www.mnec.gr/en/press_office/DeltiaTypou/articles/article0237.html
発表文章を見ると、2010年1-4月期の財政赤字は63億1300万ユーロと、昨年1-4月期の107億9100万ユーロとの比較で41.5%も財政赤字が削減されているという。これは、安定成長プログラムに基づいて掲げられた目標の35.1%の削減を上回る成果である。加えて、3月3日に発表された財政健全策の反映後であるという。ただし、3月と5月に発表された財政健全化策が全て反映された結果ではない。

歳出と歳入を分けてみると、歳入は前年比+10.0%で、目標の+11.7%は下回った。歳出は-7.9%と、目標の-4.8%を上回る削減となった。

今のところ、財政健全化は順調に進んでいるようだが、歳入が目標達成に届いていないことは少し気がかりだ。デモの発生や経済成長の悪化による税収の伸び悩みが見られる。一般的に経営困難に陥った企業は、まずリストラによって支出を抑えるという手段を講じるが、ギリシャは正にこのような状況。リストラもある程度進むと、乾いた雑巾になってしまい、水を搾り出すことが難しくなる。

引き続き、要経過観察。

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