2010年11月14日日曜日

(11月4日-3)世界の財政事情(IMF)

IMFがFiscal Monitorを発表した。資料は分厚く、時間も無いので、財政赤字対GDP比の表を掲載。2010年の財政赤字対GDP比は、米国が-11.1%とこの表の中では最悪、続いて英国の-10.2%となる。日本も-9.6%と酷い。同等の財政赤字の酷さは、新興国のインドであり、同‐9.6%となっている。インドは財政赤字、経常収支も赤字と双子の赤字を抱えており、最近は海外からの資本流入によって、株式市場が活況だ。この様な構図は何処かで見たことがある。(アジア通貨危機??)

この表に掲載されていない国としては、PDFファイルの原本を見たほうが良いと思うのだが、アイルランドが2010年に同‐31.9%という途方も無い大きな赤字となる。ラトビアが‐11.9%。

一方で、財政赤字が黒字でうらやましいのが、ノルウェーの11.1%、サウジアラビアの+1.9%となる。ノルウェーはスカンジナビア半島沖の海底油田による原油販売が黒字に貢献し、コンスタントに1割強の財政赤字が出ると予想されている。

【IMF】
Fiscal Exit: From Strategy to Implementation
November, 4 2010
IMF Fiscal Monitor
http://www.imf.org/external/pubs/cat/longres.cfm?sk=24220.0

【IMF】
A Historical Public Debt Database
November, 4 2010
Working Paper No. 10/245
http://www.imf.org/external/pubs/cat/longres.cfm?sk=24332.0


今年だけに限らず、来年についても財政赤字の問題は世界経済の大きな制約条件になりそうだ。

0 件のコメント: