(10月31日)ブラジル・ルセフ大統領誕生

10月31日にブラジル大統領選挙の決選投票が行われ、現職のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ（Luiz Inacio Lula da Silva）大統領が後継指名するジルマ・バナ・ルセフ（Dilma Vana Rousseff）元官房長官が大統領に決定した。

ジルマ・ルセフ氏当選時の群集の歓喜(BBC)

 支持者に手を指し伸ばすジルマ・ルセフ候補(BBC)

(BBCの写真 http://www.bbc.co.uk/news/world-latin-america-11661841)

10月3日の大統領選挙では、ルセフ氏が得票率46.9％、ジョゼ・セラ（Jose Serra）前サンパウロ州知事が同32.62％で第2位となり、過半数に至る候補が居なかったため、今回の決選投票となった。第3位の候補であった緑の党のマリナ・シルバ前環境相は19.3％の得票であり、キャスティングボードを握れる立場にあったが、10月17日の党大会で中立姿勢を維持することを決定した。

今回の決選投票の結果は、ルセフ氏の得票が56％、セラ氏の得票が44％となり、ルセフ氏の勝利が確定した。もっとも、ルセフ氏は選挙戦前まではほぼ無名の候補で、圧倒的人気の現ルラ大統領の強力な後押しがあって勝利したと言っても過言ではない。ブラジル初の女性大統領で、就任は2011年1月1日で任期は4年となる。ルラ氏の影響で大統領になったのであるから、これまでのルラ氏の政策をそのまま踏襲する可能性が高いと判断され、大きな政策の変更が無いだろうと言う点は、良いことである。

ジルマ・ルセフ次期大統領(左)とルラ現大統領(右)

(Guardian http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2010/oct/04/brazil-elections-second-round?intcmp=239)

ルセフ氏の略歴を紹介した記事を見ると、大学時代に軍事政権に反対し、左翼ゲリラ活動に身を投じ、その後3年間投獄された経歴を持つという紹介が多い。

ブラジルのマンテガ財務相は、数週間以内に経済政策を発表するというので、注目だ。


《ニュース備忘録》

【ロイター】
外為特会の事業仕分け、積立金は「抜本見直し」＝行政刷新会議
2010年 10月 31日 09:01 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-17928620101031

【ロイター】
最近の日中間の問題は「決定的でない」＝菅首相
2010年 10月 31日 08:34 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17928520101030

【ロイター】
ＥＵ、Ｇ２０首脳会議で通貨安競争の回避を提言へ
2010年 10月 30日 08:42 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17926320101029

【ロイター】
銀行課税、導入検討される可能性極めて低い＝米民主上院議員
2010年 10月 30日 08:37 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-17926720101029

【ロイター】
バーゼルIIIのトレーディング規制、11年12月導入で米欧合意
2010年 10月 30日 08:29 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17926220101029

【ロイター】
ＥＵ首脳会議がリスボン条約一部改正で合意、常設の安全網導入へ
2010年 10月 30日 00:54 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-17921820101029

【ロイター】
日中首相会談は行えないと中国が日本に通達＝福山官房副長官
2010年 10月 30日 00:52 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17924720101029