冒頭の国際経済のところでは中国経済について特に行数を割いて記述がなされている。世界経済については引き続き拡大が続いているという評価がなされているが、中国経済については、豪州準備銀行が予想した程度の減速が起きていると述べられている。
国内経済については冒頭で雇用統計が堅調ということを述べている。一方で貯蓄率が上昇しており、住宅市場がこれまでの利上げによって落ち着いていると言うことが述べられている。
金融市場については内外の同行が羅列されていた。
問題の金融政策の検討については、インフレがやや和らいでいると記述されている。そして、最後の文章には
Over late 2009 and early 2010, the Board had removed the unusual degree of monetary accommodation that had been put in place during the global financial crisis. By May, interest rates on loans to households and businesses had returned to around average levels. In the subsequent two months, with economic growth close to trend and inflation expected to decline to the target range later in the year, the Board had felt comfortable with the existing level of interest rates, particularly in an environment where there was a significant degree of market volatility. (2009年終盤から2010年初頭にかけて、委員会は世界的な金融危機の間に採用していた異例の水準の金融政策緩和を修正した。5月までに、家計や企業へのローン金利は平均的な水準に上昇した。その後の2ヶ月間で経済成長はトレンドに近づき、インフレ期待も今年の終盤に目標範囲へと低下すると見込まれるようになる中、金融政策委員会は市場の変動が非常に大きいという環境がある中で、現在の金利水準が適切であると感じた)
Developments over the latest month had not materially changed the Board’s assessment. The inflation data released during the month were in line with the Board’s expectations for a decline, and the outlook for economic growth had not changed. Markets had settled somewhat, but there was still more uncertainty over the global outlook than there had been earlier in the year. The Board therefore judged the existing level of the cash rate as still appropriate, and decided to leave it unchanged for the time being, pending further information. (最近の月の動きは、金融政策委員会の評価を大きく変えるものではなかった。この一ヶ月間の物価データの発表は、政策委員会が予想するような低下であり、経済の成長見通しは変わって居ない。市場は幾分安定化したが、今年の年初と比べて世界の見通しがより不透明になっている。よって、金融政策委員会はキャッシュレートの現在の水準が依然適切であると判断し、更なる情報を待つ間、暫くそれを据え置くことを決定した)
とある。何とか解釈するのであれば、何らかの重要情報が出てくるまでは政策金利が据え置かれそうだということであり、それでは何が重要な情報なのかと言えば、やはり四半期に一度の物価統計ではないだろうか。それ以外の重要統計は雇用とかそういうものだろうか。
それにしても、豪州貿易収支の黒字額拡大は予想外に大きい。石炭や鉄鉱石の値段上昇の恩恵が大きいと言えるが、これほど歴史的な黒字というのは、長い間見たことが無い。豪州はこれまで貿易赤字国であったが、この資本獲得力の増加は豪ドル高圧力になると思うし、それで豪ドルの上昇が進むのであれば、インフレ圧力の低下なども出てくるかもしれない。やはり、豪州経済の先行きを考えると、資源価格の動向が一番重要である。
送信者 備忘録とかそういうの |
【RBA】
Minutes of the Monetary Policy Meeting of the Reserve Bank Board
Sydney - 3 August 2010
http://www.rba.gov.au/monetary-policy/rba-board-minutes/2010/03082010.html
【ロイター】
現行の金利水準は適切と判定=豪中銀議事録
2010年 08月 17日 11:42 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-16807220100817
《ニュース備忘録》
【ロイター】
アイルランドとスペインの国債入札の需要は旺盛、市場の懸念が後退
2010年 08月 17日 21:49 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-16815920100817
【ロイター】
金融業界への過剰規制には反対=豪中銀総裁
2010年 08月 17日 21:22 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16815520100817
【ロイター】
日銀とは今後もコミュニケーション取っていきたい=首相
2010年 08月 17日 18:18 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-16814020100817
「これまでも日銀との間では、いろいろな形で必要なコミュニケーションは取ってきた。今後もしっかりコミュニケーションは取っていきたい」
【ロイター】
中国人民銀、国外人民元の本土債券市場投資を認める方針
2010年 08月 17日 17:56 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16813520100817
【ロイター】
菅首相と白川日銀総裁、23日に会談で調整=政府筋
2010年 08月 17日 12:21 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-16807520100817
【ロイター】
ボリビアの銀鉱山のスト解除へ、住商出資の鉱山も操業再開
2010年 08月 17日 10:03 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16806020100817
【ロイター】
米FRB、住宅ローン契約で消費者保護の新ルール発表
2010年 08月 17日 10:00 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-16805520100817
【ロイター】
リバースモーゲージ、法令順守・風評リスクを内包=米FRB
2010年 08月 17日 08:25 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16803220100816
【ロイター】
欧州委、金融コングロマリット向けEU規定の改正提案
2010年 08月 17日 06:35 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16801920100816
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