2010年8月8日日曜日

(7月23日-2)米国OMB財政収支

ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)が米国財政についての中間見通しを発表した。2010年2月に発表された財政赤字は、2010年度(09年10~10年9月)が1兆5560億ドル、2011年度が1兆2670億ドルであるが、今回の結果は2010年度が1兆4710億ドルに下方修正、2011年度が1兆4160億ドルに上方修正となっている。

【OMB】
Mid-Session Review
Mid-Session Review contains revised estimates of budget receipts, outlays, and budget authority for fiscal years 2010
through 2020 and other summary information
http://www.whitehouse.gov/omb/budget/MSR/

財政赤字の拡大要因を見ると、政策変更による赤字の拡大よりも、経済技術要因の赤字拡大寄与、特に歳入の悪化の影響が大きい。文章を読むと、2010年度についての税収実績を見てみて、税の推計計算モデルを修正したことや、雇用者報酬からの税収情報を更新して修正したことによるようだ。

10億ドル 年   2010  2011  2012  2013  2014  2015  2016  2017  2018
2月財政赤字  1,556 1,267   828   727  706    752    778   778   785
 政策変更      -5    48    22    -21   -51   -17   -4    -15   -18
 経済・技術要因
    歳入     38   124    99    72    32    22    14    5   -11
    裁量支出  -30   17    11     6     2     1     3    5     2
    プログラム -83  -8     1     5    40     21     -25   -47    -6
    利払費    -3   -30   -49   -53   -31    -16     -9    -5    -2
    将来の経費 -1    -1
   合計      -79   102   61   30    43     27    -16   -42   -17
変更合計      -84   150   83     9    -8    10     -20   -57    -36
財政赤字     1,471 1,416  911  736   698    762    758   721   749
対GDP比(%)    9.9   9.1   5.6    4.2    3.8    3.9    3.7    3.4   3.4
名目GDP 14,817 15,516 16,412 17,383 18,384 19,369 20,337 21,281 22,204

とりあえず、米国の財政赤字は暫くの間、歴史的な悪状況が続くことが予想できる。

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