2010年3月23日火曜日

(3月15日-2)米金融改革法案

ボルカー・ルールが表明されて以降、オバマ政権の大きな政策課題として金融改革に本腰が入り始めた感じがするが、ドッド上院銀行委員長が3月15日に金融改革法案の修正案を発表した。具体的には下記2つのロイターの記事が詳しい。米国ではFRBやFDIC(連邦預金保険公社:怪傑ベアー総裁のいるところ)、OCC(通貨監督庁)などとの権限争いも言われてきたが、監督権限の範囲は資産規模500億ドルを境に、それ以上がFRB、それ以下がFDICという仕分けになっているようだ。今後どうなるのだろうか。パッとみるとFRBの権限が強化されるようなのだが。

その他、ニューヨーク連銀総裁は政治任用で大統領が決定するというのもポイントで、FRBの議長や理事はもともと議会上院の承認が必要であるが、ニューヨーク連銀理事はFRBの同意の下、民間銀行のトップを含むニューヨーク連銀理事会(9人で構成)が選出する仕組みとなっているとのことだ(知らなかった・・・)。

その他、ボルカー・ルール(自己勘定取引に制約)もある程度盛り込まれているとのことだが、こういった実務的、法解釈的なものについては専門の人のコメントが出てきたときに何人かの意見を総合してどうなのかと言うことを判断する方が良いだろう。微細な部分の影響などは、外から見ていても良くわからない。そこが、いつも難しいところだ。

その他、大きすぎて潰せない(too big to fail)についても議案が盛り込まれている。

「ドッド委員長は年内の成立を目指す」ということなので、少し息の長い話だ。

【ロイター】
情報BOX:米上院銀行委員長の金融改革修正案
2010年 03月 16日 10:40 JST
http://jp.reuters.com/article/financialCrisis/idJPJAPAN-14356220100316

【ロイター】
UPDATE3: 米上院銀行委員長が金融改革修正案、FRBの役割拡大へ
2010年 03月 16日 10:48 JST
http://jp.reuters.com/article/marketEyeNews/idJPnTK037107720100316

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