2010年3月7日日曜日

(3月1日-2)コーン副議長退任

コーンFRB副議長が6月23日に退任と報道された。

Release Date: March 1, 2010
For immediate release
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/other/20100301a.htm
コーン副議長の経歴を見ると、2002年8月にFRBのボードメンバーに名を連ね、その理事の人気は2016年1月31日までとなっている。副議長には2006年6月23日に任命されており、副議長の任期は4年で、2010年6月23日まで。副議長の任期が切れても理事のポジションはあるのだが、これを期にFRBから外界へと転出するようだ。

ミシガン大学でドクターの称号を得て、カンザスシティー連銀の金融エコノミストとして連銀キャリアが始まった叩き上げの連銀マンである。


問題はその後任であるが、今オバマ政権では副議長以外にも理事の空席が2つ、合計3つのボードメンバーの席を埋める人選に迫られている。ネックなのはその年収と言われており、WSJの日本語版によれば「FRB理事と副議長の年俸は法律で17万9700ドル(約1600万円)に決められている。これは、米国の典型的な労働者が聞けば高いと思うが、候補者たちの多くが現在稼いでいるほどではない。このことが、3人の補充で問題となる可能性がある。12の地区連銀の総裁の年俸は、民間人からなる取締役会で決まるが、2008年(09年以降は未公表)はアトランタの29万3000ドルからニューヨークの41万1200ドルの範囲にわたった。」と、地区連銀の総裁の方が年収が高い。場合によっては民間企業の方が高い。

【ウォールストリートジャーナル】
コーンFRB副議長の後任探し、年俸がネックにも
Real Time Economics
2010年 3月 5日 16:25 JST
http://jp.wsj.com/US/Economy/node_39137

今、人選をサマーズやガイトナーらウォール街派(?)で探しているというが、現政権が1月19日のマサチューセッツ上院補選で敗北して以来、ボルカー派と言われる金融規制強化派のパワーバランスシフトもそろりと起きているので、どのような人選が行われるかは今後の注目と言える。少なくとも、理事の誰かにFRBの実務が分かる生え抜きを入れる必要があると思う。最近の金融政策は非伝統的な手段による緩和策が多く採用されており、こういった実務面が分かっている人が少なくとも議論を誘導できるようにしなければならない。

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