2010年6月6日日曜日

(6月2日)鳩山首相辞任

鳩山首相が辞任を発表した。普天間基地問題と政治資金問題により、鳩山内閣の支持率は急落、直前には支持率2割を切る状況で、7月の参議院選挙はこれでは戦えないという不満が噴出し、政治と金の問題に絡んで小沢幹事長共々辞任することでけじめを付けた格好になった。

各種新聞では、鳩山首相退陣についての特集記事を編集しているので、その背景などはこういった記事を読んだら良いだろう。

世間には「小沢アレルギー」のようなものがある。これは、本人の威光なのか、マスコミが作り上げた幻想なのか、自分には良くわからない。それは、小沢氏が「2大政党制による真の議会制民主主義」以外、日本国をどのような方向に導いていくのかと言う政策ビジョンが見えないことに対する懸念が世の中にあるためといえるのかもしれない。小沢幹事長が鳩山政権下で党の運営を一手に握っていたときも、前原国土交通大臣とガチンコで道路建設拡大に向けて頭突きあったなどの事例以外は、選挙対策として様々な団体の意見を重視していたくらいしか、政策について見えなかったということが背景にある。政策は政府、選挙は党と住み分けがされていたこともその背景に合っただろう。

今後の民主党の政策運営がどうなっていくのか、注目は尽きない。

【民主党】
2010/06/02
【両院議員総会】鳩山代表の辞任を承認 新代表選出へ 鳩山代表「クリーンな新しい民主党へ」を訴え
http://www.dpj.or.jp/news/?num=18288

送信者 備忘録とかそういうの


【民主党】
【両院議員総会】鳩山由紀夫代表、辞任挨拶
2010年6月2日
http://www.dpj.or.jp/news/files/20100602soukai_hatoyama.pdf

【首相官邸】
鳩山内閣総辞職
平成22年6月4日
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/actions/201006/04soujisyoku.html
平成22年6月4日、鳩山内閣は総辞職しました。
 この日の閣議で、閣僚の辞表を取りまとめて総辞職を決定した後、内閣総辞職に当たっての内閣総理大臣談話を発出しました。 鳩山総理は、スタッフたちに見送られながら総理大臣官邸を後にしました。

送信者 備忘録とかそういうの


【読売新聞:特集】
鳩山退陣 一覧
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100602-570753/index.htm

【朝日新聞】
「小鳩」ずれた両輪 退路断たれた首相、最後は道連れ
2010年6月3日2時26分
http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201006020577.html

送信者 備忘録とかそういうの


2日午前0時過ぎ、鳩山首相は首相公邸から、ある側近の携帯に電話を入れた。
 「君には悪いが、明日(2日)、辞任を表明することにした」
 わずか5時間前、首相は小沢幹事長らと国会内で協議を終えて、記者の前で親指を上に立てて見せていた。首相官邸に戻ってきた首相に、側近が「あれ、騒ぎになってますよ」と水を向けると、首相は「おれは元気だぞって意味だったんだ」と応じていた。側近は辞意を伝えられて初めて、あれは内心を悟られまいとする演技だったのだと、胸に落ちたのだった。
 ■5月27日
 首相辞任に向けた流れは、5月27日夜に動き出した。
 首相は公邸で小沢氏と向き合った。普天間飛行場移設に関する日米共同声明の公表を翌日に控えていた。
 小沢氏が語りかけた。
 「福島(瑞穂消費者担当相)さんがこのまま閣内で政権批判を繰り返すと支持率が下がる。かといって、福島さんを罷免したら、参院選に大きな影響がある」
 どっちつかずに響いたが、小沢氏の真意は後段にあった。
 約300万を見込める社民党票をむざむざ捨てるのか――。小沢氏の警告に、首相は「私は筋を通すべきだと思っています」と譲らなかった。小沢氏は「ここまで来たら、私は協力します」と言い置いて公邸を後にした。
 首相には、小沢氏を説得できたという確信はなかった。周辺に「閣議決定で突っ込んだときに、小沢さんがはじけると困る」と不安を漏らした。それでも「日米安全保障という大義を訴えれば、社民党を切っても国民はわかってくれる」という思いがあった。
 ■28日
 28日、首相は政府方針の閣議決定への署名を拒んだ福島氏を罷免。その後の記者会見で「基地問題に対する考え方に大きな違いがあった。日米で合意した以上、署名できないというのなら罷免せざるを得ない」と語った後、周辺に「無党派がどれだけ共感してくれただろうか」と尋ねた。会見では「地域主権や新しい公共を訴えて参りたい」と、この先の政権運営への意欲も見せていた。
 だが、首相の悪い予感は当たった。小沢氏はすでに、首相を見限りつつあった。
 この日、小沢氏は旧知の国会議員経験者に電話し、「参院選の日程を延ばしたら、国会はどこまで延長できるかな」と尋ねた。首相辞任後の後継首相を選ぶ党代表選や組閣の日程の検討に入っている――。この人物はそう受け止め、「鳩山さんを辞めさせる気だ」と直感した。
 二人三脚で政権運営を続けてきた鳩山、小沢両氏による「小鳩体制」の両輪が、大きくずれ始めた。
 辞意表明後こそ記者団に「1週間ほど前から、辞任を自問自答していた」と胸の内を明らかにした首相だが、迷っている間も政権運営への意欲はなお残っていた。この間、記者団には続投の意欲を繰り返し強調。連立を組む国民新党代表の亀井静香金融相からも連日、「おれは支えるから」と励ましの電話が入っていた。
 ■30日
 だが、30日には社民党が連立離脱を決定。罷免した福島氏が「私は、言葉を守る政治をする」とテレビで繰り返した。普天間の移設先を「最低でも県外」と言ったのに、沖縄県名護市の辺野古周辺に決めた鳩山首相への痛烈な皮肉だった。5月29、30両日の朝日新聞の世論調査で支持率も17%にまで下落した。
 参院民主党からは、首相への不満が一気に噴き出した。高嶋良充・筆頭副幹事長は「鳩山さんはいずれにしても辞めないといけない。普天間で辞めなくても、参院選で負けるからどうせ辞める」と、公然と首相退陣論を唱えた。背後に小沢幹事長や輿石東参院議員会長がいることは明らかだった。
 衆参の党のトップを向こうに回して政権運営などできるわけがない――。追いつめられた首相は腹を固めた。
 「輿石さんと話をしたい」
 ■31日
 31日午後、首相は輿石氏との会談をセットするよう周辺に指示した。首相周辺からは、首相が役員会や参院議員総会に出席し、協力を呼びかけて頭を下げることで退陣論を抑えられないか、といった案も出ていた。だが、あえて首相は輿石氏との会談にこだわった。
 同日夕、国会内の一室。輿石氏と、少し遅れてやって来た小沢氏が顔をそろえた。2人は首相に参院選に向けた党の苦境を訴えた。社民党の連立政権離脱で、参院の委員会によっては過半数確保ができなくなった。選挙協力が危うくなれば、そうでなくても苦戦が必至の参院選は、ますます厳しくなる。首相は事実上の退陣要求と受け止めた。
 一通り話が終わると、首相は切り出した。
 「首相を辞めようと考えています」
 辞意表明に、小沢、輿石両氏は、とりあえず、わずか5分で会談を打ち切り、翌日も協議することで別れた。
 ただ、首相は「むだに辞めるわけにはいかない」と、思い定めていた。
 ■6月1日
 1日夕、国会で行われた再会談。鳩山首相は穏やかな表情で、小沢、輿石両氏は厳しい表情で会談場所に入った。
 首相は切り出した。
 「私も辞めますが、幹事長も身を引いていただけませんか」
 首相と同じく「政治とカネ」の問題で、すねに傷を持つ身。しかも幹事長は、党代表として人事権を持つ首相が指名した。トップが辞めるのに、幹事長も辞めないまま済ませるわけにはいかない、という決意があった。
 「わかりました」
 小沢氏も結局は応じた。小鳩体制のまま、7月の参院選につっこんでも惨敗は目に見えていた。早晩、首相と一蓮托生(いちれんたくしょう)で責任を取って辞めざるを得ない。どうせなら今のうちに辞めた方が、傷は浅い。
 ■2日
 「辞めさせられた」印象を薄めたい首相と、将来に影響力を残したい小沢氏の利害が重なった。小沢氏は2日、記者団から、どちらが辞任を持ちかけたかを聞かれると、「お互いに期するところが一致したということだ」と語った。
 首相をよく知る周辺の一人は2日、「首相が一番気にしていたのは、『政治とカネ』の問題だった」と打ち明けた。
 同日午前の両院議員総会で、首相は原稿を用意しないまま、20分にわたって語り続けた。普天間問題以上に、政治とカネの問題に時間を割いた。「幹事長の職を引いていただき、そのことによってクリーンな民主党を作り上げることができる」「とことんクリーンな民主党に戻そうじゃないか」。自らと小沢氏が汚れた存在であるかのように言い切った。
 総会後、小沢氏を側近として支えてきた細野豪志副幹事長は「本当にお考えになった結果として、ああいう発言をされたのだろう。それを受け止めて、国民の皆さんに受け入れられるような政党に生まれ変わる必要があると思う」と神妙な表情で語った。
 辞任表明からまもなく、慰労のため、首相官邸の執務室を訪れた側近の小沢鋭仁環境相に、首相は「僕の思いを引き継いでくれるといいんだけどなあ」とつぶやいた。
 小沢幹事長に退路を断たれて辞任に追い込まれたものの、最後には小沢氏を道連れにした。それを無駄にしないで欲しい――。「新生民主党」を願う首相の最後のメッセージだった。


《ニュース備忘録》

【ロイター】
鳩山首相と小沢幹事長が辞任、4日に民主代表選・菅氏が出馬表明
2010年 06月 2日 19:46 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15638920100602

【ロイター】
情報BOX:鳩山首相辞任後の主な政治日程と経済政策課題
2010年 06月 2日 19:00 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-15639120100602

【ロイター】
ブラジル・印・日本・韓国の中銀、ユーロへの投資止めず=各国政府筋
2010年 06月 2日 18:03 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15638020100602

【ロイター】
菅副総理、民主党代表選へ出馬の意向固める=報道
2010年 06月 2日 17:42 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15637120100602

【ロイター】
中国は預金金利を引き上げるべき=人民銀行金融政策委員
2010年 06月 2日 15:50 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-15634020100602

【ロイター】
焦点:ユーロと株の相関性、カギ握る欧州債務問題の行方
2010年 06月 2日 15:10 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15633520100602

【ロイター】
国債買い入れでECB内部対立、信認損なうリスク
2010年 06月 2日 14:01 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15631320100602
独シュピーゲル誌の週末の報道によると、ECBによる債券買い入れ350億ユーロのうち250億ユーロはギリシャ物で、フランス人であるトリシェ総裁とフランス政府との「共謀」を疑う声がドイツ連銀内部にある。国際決済銀行(BIS)の統計によると、フランスの銀行はギリシャに多くのエクスポージャーがあり、シュピーゲル誌は、ドイツの銀行はギリシャ債券の保有継続を確約しているため、フランスの銀行が過度に有利になっていると報じている。トリシェ総裁はフランスの銀行を優遇しているとの見方を、断固否定している。

【ロイター】
4日に代表選、国会会期・参院選日程は変更ない見通し=民主
2010年 06月 2日 12:11 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15628620100602

【ロイター】
米会計基準の国際基準との統合、約6カ月遅延へ
2010年 06月 2日 08:51 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-15620720100601

【ロイター】
スペインのカハ・マドリード、公的資金を要請=関係筋
2010年 06月 2日 01:21 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15617320100601

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