2010年2月14日日曜日

(2月10日-3)議会証言によるFRB出口戦略

10日にバーナンキFRB議長の議会証言に関する原稿が発表された。当日のワシントンは大雪で政府機能が麻痺してしまった。米国では北東部の大雪で経済的な損失(保険?)が20億ドルとの試算もニュースで出ている。
[ニューヨークの大雪の状況(Reuter)]
【Reuter】
U.S. snowstorms cause $2 billion insured losses
NEW YORK
Fri Feb 12, 2010 3:52pm EST
その結果、バーナンキFRB議長の議会証言は、原稿のみが公表となっている。詳しくはロイター通信の情報BOXが参照になる。

Chairman Ben S. Bernanke
Federal Reserve's exit strategy
Before the Committee on Financial Services, U.S. House of Representatives, Washington, D.C.
February 10, 2010
http://www.federalreserve.gov/newsevents/testimony/bernanke20100210a.htm

【ロイター】
情報BOX:米FRB議長が言及した出口戦略
2010年 02月 12日 13:05 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-13862520100212

ポイントとしては、出口戦略のゴールは金融政策における政策金利のディレクションを有効なものとするために、まずはジャブジャブの流動性をどうやって吸収するかということと言える。金融政策は技術的なものが多いため、なかなか理解されない部分が多い。中央銀行が政策金利の誘導目標を示したとしても、短期金融市場に資金がダブついているのなら、市中金融機関はそれよりも低い金利でも良いから貸出しを実行して利益を稼ごうとする。例えて言うならば、田んぼに立てた物差しで、水稲に適切な水の量を調節しようと思っても、田んぼに水がジャブジャブに入ってしまっていたら、ものさし自体が横に倒れてプカプカ浮かんでしまい、役に立たない状況になってしまっているため、まずはものさしが使えるところまで水の量を取り除こうという感じなのだろうか。ただ、この例えもどうもしっくり来ないが。。。

議会証言の中でも「The Federal Reserve has also been developing a number of additional tools it will be able to use to reduce the large quantity of reserves held by the banking system.(連邦準備制度理事会では、銀行システムが保有している多量の準備金を減らすことが出来るように、様々な追加手段を講じてきた)」とあり、流動性の吸収がポイントとなっている。その手段としては、例えばリバースレポや、かなり先には資産売却などがあろうと考えられるが、まずは超過準備預金金利が指標となりそうだ。

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