2010年9月3日金曜日

(8月24日-3)米国景気対策ARRAの効果

米議会予算局が、景気後退局面の2009年2月に実施した米国復興再投資法(ARRA)に冠する景気への影響について試算を発表したので、ここに数字だけ記録しておく。2009年から2019年にかけて7870億ドルの財政赤字拡大要因と見られていた同政策については、その財政赤字への影響額を8140億ドルへ拡大すると修正しているようだ。また、その財政効果は半分が2010年度までに出尽くすと考えられているようだ。下記表にあるとおり、その経済効果は2010年4-6月に+1.7%~4.5%あると幅広に推計されているようだ。しかし、この先景気押し上げ効果が徐々に剥落してゆくとの見通しから、先行きには注意が必要だろう。

【CBO】
Estimated Impact of the American Recovery and Reinvestment Act on Employment and Economic Output From April 2010 Through June 2010
August 2010
http://www.cbo.gov/doc.cfm?index=11706

ARRAの経済への影響
      GDP      失業率    雇用
      下限 上限  下限 上限  下限  上限

       %  %    %   % 百万人 百万人
09年 Q1  0.1  0.1   小幅 小幅  小幅  小幅
     Q2  0.8  1.3   -0.2  -0.3   0.3   0.5
     Q3  1.2  2.4   -0.3  -0.6   0.6   1.1
     Q4  1.4  3.3   -0.5  -1.0   0.9   1.9
10年 Q1  1.7  4.1   -0.7  -1.5   1.2   2.7
     Q2  1.7  4.5   -0.7  -1.8   1.4   3.3
     Q3  1.5  4.2   -0.8  -2.0   1.4   3.6
     Q4  1.1  3.6   -0.7  -1.9   1.3   3.5

09年    0.9  1.8   -0.3  -0.5   0.5   0.9
10年    1.5  4.1   -0.7  -1.8   1.3   3.3
11年    0.7  2.3   -0.5  -1.5   0.9   2.7
12年    0.2  0.5   -0.2  -0.5   0.3   0.9

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