2010年9月7日火曜日

(8月27日-2)首相官邸の発表

27日に首相官邸で開かれた閣僚懇談会で、経済情勢について意見交換がなされ、下記のような声明が発表された。菅-早川会談や日銀の緊急会合の噂が飛び交い、円高に対する対応が注目される中での発表である。それにしても、余りにも情報が稚拙に出回ってくるところに官邸のグリップ力、企画力の低さを感じる。

経済情勢についてという発表の中で、「日銀総裁が帰国され次第、金融政策の実施を期待する」とあり、明らかに金融緩和期待を高めている。政府としては一刻も早く実行力のある政策実施を財政・金融政策のパッケージとして示したいとの思いが強いようだ。また、8月31日に経済対策の基本方針を決定するとあり、補正予算にも踏み込む姿勢を示した。それだけ、円高の危機感があると言うことだが、打ち出す政策が効果のあるものなのかどうかは疑問だ。患部に対応しなければならないのに、その周辺に湿布を貼っているだけのような気がしてならない。

【首相官邸】
経済情勢について
http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201008/27keizaijousei.html

○ 本日、閣僚懇談会において、現下の経済情勢と経済対策について閣僚間で意見交換を行った。それを受けて、以下のとおりとする。

為替市場の過度な変動は経済・金融の安定に悪影響を及ぼすものであり、私としては重大な認識を持っている。必要な時には断固たる措置をとる。

日銀に対しては、日銀総裁が帰国され次第、官邸でお会いし、機動的な金融政策の実施を期待する。

現下の円高等厳しい経済情勢を踏まえ、8月31日に「経済対策の基本方針」を決定し、それに基づき、できる限り速やかに具体的な対策をとりまとめる。

経済対策では、①円高や海外経済の減速などによる「景気下振れリスク」への対応と、②「新成長戦略」の前倒しの観点から、即効性があり、需要・雇用創出効果の高い施策を実施する。

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