2009年3月14日土曜日

(3月12日)スイス中銀の為替誘導

3月12日はスイス中銀の金融政策の発表があった。

Monetary policy assessment of 12 March 2009
Swiss National Bank takes decisive action to forcefully relaxmonetary conditions
http://www.snb.ch/en/mmr/reference/pre_20090312/source/pre_20090312.en.pdf

スイス中銀の金融政策目標は、3ヶ月Libor金利を1%の幅を持った目標レンジ内に誘導することであって、それまでの利下げによってこの目標レンジは0~1%であった。下限がゼロにタッチしていた。今回発表された内容は、そのレンジの上限を0.25%引き下げて0~0.75%とするものであった。「ゼロ」を下回るマイナス金利がそもそもありえないからということが理由のようだ。

その他、いわゆる「非伝統的」(金利誘導でない)金融政策についても言及がなされており、

①(金融市場の混乱を述べた上で)「This is prompting the SNB to purchase Swiss franc bonds issued by private sectorborrowers in order to bring about a relaxation of conditions on the capital markets.」・・・と言うことでスイスフラン建ての企業の債券を購入し、資本市場の緩和をねらう(金額やクレジットスプレッド目標などの範囲は言及せず。)

②「the SNB has decided to purchase foreign currency on the foreign exchangemarket, to prevent any further appreciation of the Swiss franc against the euro.」とフラン安誘導の為替介入を明言した。

こっちの2番目の方がすごいのだが、先進国の金融政策でここまで明確に対ユーロでの自国通貨高を防ぐための為替介入をするという発言は異例だ。この発表によってフラン安が急激に進んでいる。もちろん、自国通貨安は輸出産業にとって貢献が大きい一方、所謂「近隣窮乏化」を招く負の側面もある。ニュースでもよく言われている大恐慌時に世界中が自国優先の政策を採用したがために大戦に突入したという過去があるため、一般的避けなければならないという政策だ。

この禁止手を使ったスイスに対して市場がどういう判断を下すか。GDP比で見て巨大な銀行が2つあるけれど。。。

《ニュース備忘録》

【ロイター】
現在の金利水準、最低とは限らない=ECB総裁
2009年 03月 12日 22:41 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36956220090312

【ロイター】
北朝鮮、国際機関に衛星打ち上げ計画を通知=KCNA
2009年 03月 12日 14:28 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36944520090312

【ロイター】
米当局、近く時価会計ルールの新たなガイドライン策定する見通し
2009年 03月 12日 09:28 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36937520090312

【ロイター】
米フレディマックの第4四半期は239億ドルの赤字、政府に追加支援要請
2009年 03月 12日 09:23 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36936420090312

【ロイター】
米株市場が続伸、JPモルガンCEOの発言を好感
2009年 03月 12日 06:40 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36933920090311

【ロイター】
英中銀が国債買い入れ入札、銀行からおう盛な需要
2009年 03月 12日 03:51 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36932720090311

0 件のコメント: