2011年3月27日日曜日

(3月6日)NZ地震の影響

ニュージーランド政府が3月6日に今回の大地震の影響度の試算を発表した。昨年9月時点では10-12月期に0.4%ポイントの悪影響があり、その後の復興需要などによって、2011年6月には景気が加速するとの見方を発表していた矢先、第2の大地震が発生してしまった。

【NZ The Treasury】
Economic Impact of Canterbury Earthquake
10 September 2010
http://www.treasury.govt.nz/economy/reports/econbrief-eice-10sep10.pdf

2010年9月時点で計算されたGDPへの影響度


2回目の地震の影響度については、2011年の経済成長率を1.5%下押しするとの計算がなされている。2回の地震の影響度は、住宅部門が合計90億NZドル、商業部門が30億NZドル、インフラが30億NZドルで、合計150億NZドルに上るとの試算が公表されているが、民間のエコノミストによれば一部でこれが200億NZドルにのぼるとの見方もある。今回の地震が起きる前は、2011年1-3月期GDPの見通しは前期比(?)+0.5%成長くらいを見込んでいたが、地震によりこれはマイナスに落ち込むと予想している。そして、4-6月期までマイナス成長が続いた後、その後復興の影響で景気が加速すると見ている。同国経済が何時再加速を見せるのかが注目だ。

【NZ The Treasury】
Monthly Economic Indicators
February 2011
Published 6 Mar 2011
http://www.treasury.govt.nz/economy/mei/feb11

地震による資金コスト 億ニュージーランドドル
       住宅  商業 インフラ 合計
2010年9月 32.5  7.5   10    50
2011年2月 60   30    30   120
合計     90   30    30   150
合計は、重複分を除いているため2回の合計値と一致しない

地震の影響によるGDP見通しで前年比。灰色線が2月の地震の前のGDP見通しで、青が2月の地震後の見通し。

予算案策定前のGDP予想

地震の影響をまとめたニュージーランド財務省のサイト
【NZ The Treasury】
Economic Impact Reports
Page updated 6 Mar 2011