2011年4月30日土曜日

(3月23日-2)英国予算案

英国が2011年度の予算案ならびに今後の財政見通しを発表した。英国も世界の先進国同様、リーマンショック以降の景気悪化局面で財政赤字が拡大し、その財政健全化に向けた取り組みが急がれている。しかし、英国も景気回復が始まったばかりであり、税収の伸びが高いわけではない。財政収支の見通しも2011年度(2011年3月~12年4月)以降は下方修正されており、借入は対GDP比で7.9%、純債務残高は66.1%と見込まれている。債務残高は2013年度にかけて70%台に達する見込みであり、暫くは財政問題の出口は遠くにあると言える。

【HM Treasury】
23 March 2011
2011 Budget
A strong and stable economy, growth and fairness
http://www.hm-treasury.gov.uk/2011budget.htm

【HM Treasury】
23 March 2011
2011 Budget documents
http://www.hm-treasury.gov.uk/2011budget_documents.htm

伝統的に、英国は予算案を財務相が赤いカバンに入れて財務相公邸から議会に運ぶことが慣わしとなっている。オズボーン財務相。
予算案の見通し




【ブルームバーグ】
英予算案:経済成長率見通し下方修正、借入額は従来予測以上に (2)
2011/03/24 00:18 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=a1dMcNMhlgPg
3月23日(ブルームバーグ):オズボーン英財務相は、英国の2011年の経済成長率を下方修正し、今後5年の借入額が従来の予想から増えるとの見通しを示した。同相はまた、法人税を今年2ポイント引き下げる方針を打ち出したほか、高所得者層の最高50%の所得税を恒久化すれば景気に長期的な打撃を与える可能性があるとも指摘。

  「英国には計画があり、われわれはこれを堅持する」と述べ、「今日の予算案は英経済の改革を意図したもので、将来の成長と雇用を持続させるものだ」と説明した。オズボーン財務相は借入所要額については、2011年3月期は1460億ポンド(約19兆2040億円)と、「目標を下回る」ことを明らかにした。11-12年度の借入所要額は1220億ポンド、12-13年度が1010億ポンド、13-14年度が700億ポンドとなると見込んでいる。従来予測では11-12年度が1170億ポンド、その後は910億ポンドと600億ポンドだった。

  法人税引き下げは今年4月から実施される。従来計画では1ポイントの引き下げだった。来年から3年にわたり毎年1ポイントづつ引き下げられ、法人税は23%となる。財政再建策は4月から実施され、今後4年で公的部門の雇用が30万人以上削減される。

【ロイター】
英予算案は成長見通しを下方修正、法人税率2%引き下げ
2011年 03月 24日 06:25 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-20214420110323
英連立政権は、国内総生産(GDP)の10%に相当する財政赤字の大半を2015年に予定される選挙前に解消し、ぜい弱な経済を健全な成長軌道に戻すことを目指している。

一方、政府は銀行のバランスシートに対する課税率を0.075%から0.078%に引き上げることを盛り込んだ。銀行が法人税減税による恩恵を受けないようにするとともに、減税の財源の一部とすることが狙い

また財務相は、予想外の燃料税引き下げを発表する一方、財源手当てに向け、北海での石油・ガス生産に対する課税率を20%から32%に引き上げる方針を示した。これにより20億ポンド(33億ドル)の歳入増が見込まれるとしている。

【ウォールストリートジャーナル】
英財務相、企業支援型の予算案発表-法人税2%下げ
2011年 3月 24日 8:56 JST
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_208321

【ニュースダイジェスト】
「経済の安定と成長」を実現できるか
2011年度の予算案が発表
7 April 2011 vol.1295
http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/7777/263/
Budget Box
財務相が予算案の演説資料を財務相公邸から下院に運ぶために使う、赤い皮に覆われた箱。150年ほど前に、当時のグラッドストーン財務相が、中は黒繻子(じゅす)、外は赤い皮の箱を作らせたのがきっかけ。現在では、予算案発表の日に財務相がこの箱を手に持った姿で写真撮影を行うのが恒例となっている。1965年、キャラハン財務相が慣例を破り、初めて新たに作らせた予算箱を使った。97年以降では、ブラウン財務相も新たな予算箱を用意させている。オズボーン財務相は昨年、グラッドストーンの予算箱を使ったが、箱の傷みが激しいため、今年から新しい箱を使っている。

0 件のコメント: