2009年5月30日土曜日

(5月28日-2)米銀問題行数

日付が前後するが、米国時間27日に「Quarterly Banking Profile」が発表された。

http://www2.fdic.gov/qbp/2009mar/qbp.pdf

新聞などは問題行が305行に増えて大変だと言っているが、その資産額は2200億ドル、1行当たり7.2億ドル程度のものだ。TARP資金は先日のガイトナーによる議会証言で、5月18日時点の1237億ドル残っていると言っているし、資産2200億ドルと資本充当可能(?)な1237億ドルは平仄が違う。資産2200億ドルが全損するわけではないから、そんなに要らない。

破綻金融機関が多く、今年に入ってから既に36行が破綻している。FDIC(連邦預金保険機構)の預金保険残額もかなり減っており、預金保険対象額との比率では、預金保険の拡充が必要とされる水準になっていると言える。そのうち、保険料徴収率が引き上げられるか、政府から資金拠出が行われるかわからないが、なにかされるだろう。数百億ドル程度であれば(といっても巨額だが)、政府は対応可能だ。

(10億ドル) 預金保険残額① 預金保険対象額② ①/②%
06年 Q1    49.2         4,001.9       1.23
   Q2    49.6         4,040.4       1.23
   Q3    50.0         4,100.0       1.22
   Q4    50.2         4,153.8       1.21
07年 Q1    50.7         4,245.3       1.20
   Q2    51.2         4,235.0       1.21
   Q3    51.8         4,242.6       1.22
   Q4    52.4         4,292.2       1.22
08年 Q1    52.8         4,438.1       1.19
   Q2    45.2         4,467.8       1.01
   Q3    34.6         4,545.3       0.76
    Q4    17.3         4,749.0       0.36
09年 Q1    13.0         4,831.5       0.27

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