2009年4月5日日曜日

(4月2日)ECBの金融緩和

4月2日にECBが0.25%の利下げを決定した。政策金利は1.25%。

2 April 2009 - Monetary policy decisions
http://www.ecb.int/press/pr/date/2009/html/pr090402.en.html
「The interest rate on the main refinancing operations of the Eurosystem will be decreased by 25 basis points to 1.25%, starting from the operation to be settled on 8 April 2009. 」

市場予想は0.5%の利下げであったが、利下げ余地を残すためか下げ幅は小さかった。ECBは政策金利を中央値とすれば、1.0%上の所(今回2.25%)に限界貸出金利を設定し、1.0%下の所に(今回0.25%)に預け入れ金利を設定している。

今回下げ渋った理由として、0.25%更に下げて下げ幅を0.5%としていたならば、この預け入れ金利がゼロになってしまうからという理由もあったのかもしれない。

ntroductory statement with Q&A
Jean-Claude Trichet, President of the ECB,
Lucas Papademos, Vice President of the ECB
Frankfurt am Main, 2 April 2009
http://www.ecb.int/press/pressconf/2009/html/is090402.en.html

トリシエ総裁は、記者会見でのQ&Aで「As regards the deposit rate, I think it would be fair to say that, at 0.25%, it is at an extremely low level, and I do not expect that we will make any change to this level in the period to come. 」と、貸出金利のこの0.25%が下限だろうと述べている。

また、非伝統的な他の中央銀行が採用している金融政策に対するECBの対応については、「We will tell you at our next meeting how we intend to go further in terms of non-standard measures.」として、次回5月7日の金融政策発表時に公表すると述べた。

本日の利下げ幅が0.25%に止まったことや、数々のECB高官発言から、金融緩和をやり過ぎないようにしたいのではないかという思惑が透けて見えることから、非伝統的な金融緩和の種類は、米国や英国、スイスなどのような積極果敢な中銀バランスシートの質の劣化を伴うものではないのではないかと言う考えもよぎる。足下で、世界的に株価が回復し始め、楽観論が徐々に出つつあることも、そう思わせる。

《ニュース備忘録》

【ロイター】
次回理事会で追加の非標準的措置の是非決定=ECB総裁
2009年 04月 2日 23:12 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37305020090402

【ロイター】
GM、ハイブリッド車開発に26億ドルの融資要請
2009年 04月 2日 14:24 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37299120090402

【ロイター】
ドイツ銀行3月業績は堅調、追加増資の必要ない=FT
2009年 04月 2日 11:34 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37294120090402

【ロイター】
米GM、破産法適用せずに再建可能=オバマ政権高官
2009年 04月 2日 04:37 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37287320090401

【ロイター】
新たな米中戦略対話開始、夏に初会合
2009年 04月 2日 03:22 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37286520090401

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